女性にとって子宮や乳房の痛みは不安が大きいと思います。原因が分からないと余計に不安になったり、病院に行くことが怖かったりもするでしょう。
それらの悩みの先には「乳がん」など病気の可能性を秘めており、少しでも症状があると夜も寝付けなくなってしまう子も多いはずです。
しかし、原因さえ分かってしまえば解決する方法も分かるものなので、異変を感じたら何かしらのアクションはすぐ起こした方が無難です。
ただ、乳首や乳房の痛みの原因特定はそれほど困難ではなく、これから説明するいくつかの原因であることが多いです。その為、ほとんどの女性がいずれかに該当するはずなので、まずは自分がどれに当てはまるのか確認してください。
把握しておくだけでも今後の役に立つので是非覚えておくと良いでしょう。
生理周期が原因
生理は月の満ち欠けと一緒で、基本的には28日周期が好ましいと言われており、女の子のカラダは28日周期で子供を産むことが出来る準備を行います。
そう考えると、自分の身体が毎月すごく頑張っているのが分かる思います。そして、女性ホルモンの量の変化が痛みにも現れるわけです。
生理前に痛みを感じる
生理前は痛みを1番感じやすい時期でもあります。胸が張っている、眠気が凄い、身体がダルいなどの症状が多いですが、これらは月経前症候群(PMS)といってその中に、乳首が痛いというのも含まれています。
生理数日前から「洋服でこすれる乳首が痛い」とか「ケガしたようなピリピリ感がある」というのは月経前症候群の症状です。
排卵時期が痛い
生理前とは別で排卵時期に痛みを感じる女の子も少なくありません。これは排卵期に増幅する卵胞ホルモンの影響によるものです。
排卵が終わると痛みも治まることが多く、この時期に痛みがある人は下腹部痛や胸の張りも一緒に感じるかもしれません。我慢出来ないほどの傷みであれば問題ですが、生理による胸の痛みは基本的に正常といえます。
年代別の原因
大きな理由としてもう1つ挙げられるのが年代別の痛みです。年齢によって症状や原因にも違いがあるので、ご自身のことはもちろん未来のお子さんの為にも把握しておきましょう。
10代は成長痛によるもの
10代で生理が始まり胸も発達するので、女の子のバストというのはとてもデリケートな状態と言えます。
日々成長していくうえで、カラダのサイズと合っていない下着を着ることで「圧迫・擦れ」などの原因が考えられます。その為、成長に合わせた下着選びで痛みを解消できるかもしれません。
20・30代のストレスによるもの
20代や30代女性の痛みの原因はストレスから来ていることが非常に多いです。ストレスはホルモン異常を引き起こしますから、仕事やプライベート、環境の変化などで痛みを伴うことがあります。
生理不順やPMSの症状が強く出るのもストレスが関係しており、できれば生理前一週間くらいからは心と身体をリラックスさせることが大事です。
40代以降の更年期によるもの
40代以降になると更年期による痛みを感じやすくなります。女性ホルモン(エストロゲン)の減少で生理周期も短くなる女性が多いです。それによって体調を崩すことも多いでしょう。
更年期で有名なのは急に汗をかく「ホットフラッシュ」という現象がありますが、乳首の痛みも更年期の立派な症状です。どうしても気になる場合は受診して、漢方薬やホルモン療法で緩和することもできるので覚えておいてください。
また、更年期に入ると他にも病気のリスクなどが高まる為、定期的に検診を受けることをおすすめします。
病気による原因
女の子の中で乳首や乳房の痛みの原因として1番怖いのが「病気」です。
女性ホルモンや生理が影響の場合は良いですが、病気の場合は早期に発見しておかないと取り返しのつかない状態になるかもしれません。
病名と症状を知っているだけでも今後の対応が違うと思うので、最低限の知識として取り入れておきましょう。
乳がん
乳房の病気として1番有名なのは乳がんで、女性が1番恐れる病気だといってもいいでしょう。
乳がんは痛みもありますが、分泌物が出ます。特に更年期に入ると「生理前だろう」と安易に自己判断して発見が遅れるケースがあるので、生理の一週間後にセルフチェックをするようにしてください。
そして、40代以上は定期的な検診もしておくことで他の病気の予防にも繋がるので、面倒臭がらず受けておくのが良いでしょう。
乳腺線維腺腫
思春期以降に発症することが多く、卵巣ホルモンが何らかの発症原因になっていると考えられています。基本的には思春期のうちに線維腺腫ができてしまい、20歳前後にはっきりと触れる腫瘤(しゅりゅう)として自覚されることが多いようです。
片方に多発することも両側に発症することもあり、症状としては乳房にしこりができまず。
乳腺症
乳腺内に増殖をしている部分と萎縮、線維化している部分が混在するようになり、それらが触れることで痛みを伴う場合があります。
病気というより生理的なものなので気にしなくても良いのですが、30代後半から起こりやすく「症状が乳がんとの似ている」ので、気になるかたは病院で検査をしておきましょう。
バジェット病
バジェット病とは皮膚がんの一種で、乳頭部に発生すると乳首の痛みを感じます。乳首にに炎症ができてジュクジュクする、硬くなるなどの症状が現れることが多いようです。
バジェット病は非常に珍しい病気ですが、知識として覚えておくようにしておきましょう。
病院にいく場合
一般的に産婦人科や皮膚科などが思いつくところでしょうが、乳首や乳房に限定される場合は「乳腺外来」をおすすめします。
既にかかりつけの病院があればそちらでも良いですが、より専門的な検診をしてもらいたいのであれば、乳腺外来に行ってみるのが1番早い解決方法だと思います。
まとめ
乳首や乳房の痛みを相談されたことが何度かありますが、その全ての女性に共通するのは「病気への不安」を感じていたことです。
約15人に1人の割合で「乳がん」を発症するとも言われているのは基本的に認識しているでしょう。「発がんしたら切除」といった不安なども当然あり、少なからず怯えてしまう気持ちは分かります。
ただ、早期発見さえできれば高い確率で助かる病気なので、症状や原因などをしっかり理解しておき、早めの対応を心掛けるようにしてください。